2022.09.01
Rapsodoの解釈は奥深い【測定会レポート】

7月29日-30日の2日間、第2回Rapsodo測定会を実施いたしました!
詳しい測定項目を知りたい方は過去の記事をご参照ください。
参加者は、
小学3年生~中学3年生の野球選手
計19名(うち1名ソフトボール)でした。
そのうち6名は、前回(3月)に引き続き、2回目のご参加。
人数が少なく、平均値などを出すためのデータ数としては乏しいですが、
3名が、HITTINGにおいて、打球の初速度5km/h, 7km/h,10km/hアップ
2名が、PITCHにおいて、球速2km/h,6km/hアップと、
前回と比べて自分の成長を感じることもできたかと思います。
このように日頃からトレーニングをしている選手にとって、
「数値」で今の自分のパフォーマンスをみれるというのは
練習の成果を見ることができ、モチベーションに繋がると思います。
最近では、Rapsodoという測定器具も有名になり、名前を聞いたことがあるかたも増えてきたのではないでしょうか?
しかし、
「数字がたくさんでよくわからない」
「測定結果をどのように解釈すればよいかわからない」
という声をよく耳にします。
みなさんにとって『球速』が一番なじみのある数値ではありますが、
その他の数値はなにを表しているかはなんとなく推測できたとしても、
解釈して活用するには難しいように思えます。
そこで第2回測定会では前回よりも、より詳細なフィードバックを参加者の皆にお伝えしました。
そして今回のブログでは、
Rapsodoの『回転数』と『打ち出し角度』の解釈について
特別に解説をしようと思います
回転数(TOTALとTRUE)の違いとは?

Rapsodo PITCHで測定する回転数には2種類あります。
TOTAL回転数とTRUE回転数です。
それぞれが意味するものは、
TOTAL回転数:実際の回転数
TRUE回転数:変化量や方向に関与する回転数
この2種類の回転数から導き出される回転効率 Spin Efficiency(TRUE回転数/TOTAL回転数)は、
回転がどの程度変化量や方向に関与しているかを示します。
簡単にいうと『回転数』は「キレ」を表し、
『回転効率』はどれだけ無駄なくきれいに回転しているかを示します。
この『回転効率』が高いほどホップ成分が高いストレートとなるとされています。
そのようなボールは「ノビのあるストレート」と呼ばれ、
測定される球速がそこまで速くないのにもかかわらず、
伸びあがるように感じます。
NPBプロ野球選手では、
平均球速が約145km、TOTAL回転数約2,200rpmと言われています。
ノビがあるストレートで有名な2選手の回転数を見てみると
○上原浩治選手(巨人ーメジャー)
平均球速約145km、TOTAL回転数約2,400rpm
○藤川球児選手(阪神ーメジャー)
平均球速約149km、TOTAL回転数約2,700rpm
これらの数値を見ると、球速がそこまで速くない選手でも
なぜ球界で長く活躍することができたのかの謎が解けてくると思います。
参加していただいた選手の方々にはこの回転効率についても説明し、
フィードバックをさせていただきました。
次にバッティングでホームランを打つときに
大変関係性が深いとされている『打ち出し角』についてです。
打ち出し角とは?
打ち出し角とは、バットからボールが打ち出される角度のことを言います。
下の画面では“LAUNCH ANGLE”がそれに当たります。

グラウンドを基準とし、どのくらいの角度で打ち出されているか?を示します。
ちなみに、トップレベルの現場でホームランになりやすいと言われている角度はご存知でしょうか?
これは、25°~30°が最もホームランになりやすいと言われております。
これは打球速度にも影響されるものなので、一概には言えませんが、参考として25°~30°がどの程度か、子供たちにも余った時間で体験してもらいました。


この角度、ほとんどの子が「思ったよりも高い」と言っておりましたし、測定での数値は見た目のイメージよりもだいぶ小さいなと感じました。
これも、普段見ているだけではなかなか感じることができないものだと思いますし、このような機会で体験してもらえてよかったと思います。
まとめ
測定時のコンディションや環境によっても数値に変化は出ますので、2回の測定で比較、というのはなかなか難しいですが、自身の成長を知る貴重な機会として、引き続き定期的に開催していきたいと思います。
次回開催はまたお知らせしますので、多くの方のご参加をお待ちしております!
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現状の評価に活かしていただけたらと思います。
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dasa.mizuho@diamondallians.sakura.ne.jp
執筆

井上皓太
−日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー[JSPO-AT]
−全米スポーツ医学協会パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト[NASM-PES]
−全米ストレングス&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー[NSCA-CPT]
−PHI pilates MatⅠ/Ⅱ
経歴
−福岡県立春日高等学校 野球部
−中京大学 体育会陸上競技部トレーナー
−DOME ATHLETE HOUSE インターン
−Athletic Trainers Team Bigbear インターン 『LACROSSE SPRING CUP inつま恋』
中京大学在学時は、資格勉強の傍ら、体育会陸上競技部にて学生トレーナーとして活動。跳躍・投擲選手を主に、傷害対応や、予防・リハビリテーション、パフォーマンスアップのサポートを行う。
2018年3月
大学のプログラムでアメリカ研修に参加。
世界トップレベルのトレーニング施設『EXOS』にて座学・実技を学ぶ。
2020年2月
日本トップレベルのトレーニング施設『DOME ATHLETE HOUSE』にて2週間のインターンを経験。パフォーマンスコーチのアシスタントとして、トップアスリートから一般の方におけるトレーニング指導の現場に触れる。
同年3月
『LACROSSE SPRING CUP inつま恋』にて、Athletic Trainers Team Bigbearのインターン生として2週間に渡ってトレーナー活動を行う。ゲームでの外傷(脳震盪、骨折、捻挫など)対応やホテルでのトリートメント・コンディショニングを行った。
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